
初心者でも簡単!着物ヘアアレンジ:セルフでできる垢抜けスタイル
着物を着る機会があっても、「どんな髪型にしたらいいんだろう?」「自分では難しそう…」と、ヘアアレンジに悩んでいませんか?
美容院でセットしてもらうのも良いけれど、ちょっとしたお出かけのたびに毎回は大変ですよね。
でも、安心してください!
着物ヘアアレンジは、基本を押さえれば、セルフでも十分素敵に、そして垢抜けたスタイルを作ることができます。
着物姿をさらに美しく見せるためには、全体のバランスを考えたヘアスタイルがとても大切なんです。
この記事では、初心者さんでも簡単にできる着物ヘアアレンジの基本から、長さ別の具体的なアレンジ方法、そして失敗しないためのコツまで、詳しくご紹介していきます。
これを読めば、あなたも今日から自信を持って着物ヘアアレンジに挑戦できますよ!
1. 着物ヘアアレンジの基本を知ろう

セルフアレンジを始める前に、着物ヘアアレンジの基本的な考え方を知っておきましょう。
1.1. うなじと襟足はすっきりと
着物の襟(衣紋・えもん)は、うなじを見せることで、女性らしい色気と涼やかさを演出します。
そのため、ヘアアレンジではうなじや襟足をすっきりと見せるのが基本です。
髪が長い場合はアップに、短い場合は襟足にかからないようにまとめるか、耳にかけるなどの工夫をしましょう。
1.2. 後ろ姿の美しさを意識する
着物姿は、後ろ姿が特に重要視されます。帯結びとのバランスを考えて、ヘアスタイルが帯に当たらない高さにまとめるのがポイントです。
高すぎず低すぎず、美しいS字ラインが作れる位置が理想的です。
1.3. 控えめな華やかさが粋
洋装のパーティーヘアとは異なり、着物ヘアは過度な飾り付けよりも、上品で控えめな華やかさを意識するのが「粋」とされます。
もちろん、振袖のように華やかさを楽しむ場合は別ですが、普段着やカジュアルな着物では、派手になりすぎないようにしましょう。
1.4. 事前の準備が成功の鍵
どんなアレンジをするにしても、髪の準備はとても大切です。
- 絡まりをなくす: 事前にしっかりブラッシングして、髪の絡まりをなくしておきましょう。
- まとまりやすくする: 髪がサラサラすぎる場合は、軽くヘアオイルやワックスをなじませておくと、まとめやすくなります。
- 巻き髪にする: アレンジによっては、事前に毛先を巻いておくと、よりこなれた印象に仕上がります。
2. 必須アイテムを揃えよう

セルフヘアアレンジにあると便利なアイテムを準備しましょう。
- ヘアゴム: 細いもの、太いもの、色々な種類があると便利です。
- Uピン、アメピン: 髪を固定するのに必須です。Uピンは毛束を固定するのに、アメピンは毛流れを抑えるのに使います。多めに用意しておきましょう。
- ヘアスプレー(ハードタイプ): アレンジを崩れにくくするために使います。
- ワックスやヘアオイル: 髪のまとまりを良くしたり、ツヤを出したりします。
- 逆毛用コーム(テールコーム): ボリュームを出したい時や、細かい毛を整えるのに使います。
- ヘアアクセサリー: かんざし、バレッタ、ヘアクリップ、Uピンタイプの飾りなど。着物の雰囲気や着用シーンに合わせて選びましょう。
3. 長さ別!初心者でもできる着物ヘアアレンジ

それでは、髪の長さ別に、具体的なアレンジ方法をご紹介していきます。
3.1. ショートヘア・ボブのアレンジ
ショートヘアやボブは、そのままでは襟足にかかってしまいがちですが、簡単な工夫で着物美人になれます。
【基本のすっきりボブ】
- 襟足を外ハネに: ストレートアイロンやコテで、襟足の毛先を軽く外ハネにします。これにより、襟足が首に沿わず、すっきりとした印象に。
- サイドを耳にかける: サイドの髪は、耳にかけたり、耳の上の部分をアメピンで留めたりして、顔周りをすっきりと見せます。
- 前髪を整える: 前髪は流すか、少し厚めに残すかで雰囲気が変わります。おでこを出すと大人っぽく、前髪を下ろすと可愛らしい印象に。
- 飾りをつける: サイドや耳元に小さめのUピン飾りや、控えめなバレッタをつけると、華やかさがアップします。
【ハーフアップで大人っぽく】
- 耳より上の髪をブロッキング: トップから耳の上あたりの髪をとり、後ろで一つにまとめます。
- くるりんぱ: 結び目の上に隙間を作り、毛束を下から通してくるりんぱします。
- 崩してボリュームアップ: くるりんぱした部分やトップの髪を軽く引き出し、ふんわりとボリュームを出します。
- 毛先を内巻きに: 下ろした毛先は内巻きにして、まとまりのある上品な印象に。
- 飾りをつける: くるりんぱの結び目部分に、小さめのバレッタやUピンタイプの飾りを添えます。
3.2. ミディアムヘアのアレンジ
ミディアムヘアは、アップスタイルもハーフアップも楽しめる万能な長さです。
【簡単シニヨン(お団子)】
- 髪を低い位置で結ぶ: 襟足に近い、低めの位置でポニーテールを作ります。帯に当たらない高さがポイントです。
- 毛先をねじる: ポニーテールの毛束をねじり、ゴムの周りに巻きつけてお団子を作ります。
- ピンで固定: お団子をUピンやアメピンでしっかりと固定します。崩れないよう、内側からしっかりと留めるのがコツです。
- 後れ毛を整える: 襟足や耳元の後れ毛は、軽く巻いて顔周りを華やかにするか、ワックスでピタッと抑えてすっきりと見せましょう。
- 飾りをつける: お団子のサイドや上部に、かんざしやUピン飾りを挿すと、ぐっと着物らしくなります。
【編み込み風ハーフアップ】
- サイドの髪を編み込む(またはねじる): 両サイドの髪を耳の上から取り、後ろに向かって編み込み(またはねじり編み)をします。
- 後ろでまとめる: 編み込んだ(ねじった)毛束を、後ろの中心で一つにまとめ、ゴムで結びます。
- 結び目を隠す: 結んだ毛束の一部を少量取り、ゴムに巻きつけてピンで固定し、ゴムを隠します。
- トップと編み込みを崩す: トップの髪を軽く引き出し、編み込み部分も少しほぐして、ふんわりとルーズな印象に。
- 毛先を巻く: 下ろした毛先はコテでゆるく巻いて、エレガントさをプラスします。
- 飾りをつける: 結び目の下にバレッタや、サイドにUピン飾りを添えましょう。
3.3. ロングヘアのアレンジ
ロングヘアは、様々なアップスタイルを楽しめます。
複雑に見えても、基本はねじったり編んだりするだけなので、ぜひ挑戦してみてください。
【エレガントなギブソンタック風】
- 低い位置でポニーテール: 襟足のすぐ上あたりで、ゆるめにポニーテールを作ります。
- くるりんぱを繰り返す: 結び目の上に隙間を作り、毛束を上から通してくるりんぱします。これを毛先が短くなるまで繰り返します。
- 毛先を巻き込む: 残った毛先をくるりんぱでできた穴の中に下から巻き込み、ピンで固定します。
- 全体をほぐす: トップやサイドの髪を軽く引き出し、全体をふんわりと崩します。
- 飾りをつける: 髪のまとめた部分に、かんざしやコーム飾りを挿すと、上品な雰囲気に。
【編みおろし風アップ(夜会巻きベース)】
- 低い位置でポニーテール: 襟足の少し上で、全ての髪を一つにまとめ、ゴムで結びます。
- 毛束をねじる: ポニーテールの毛束をしっかりねじり、上に持ち上げます。
- 夜会巻きのように内側に巻き込む: ねじった毛束を、毛先から内側にくるくると巻き上げていき、お団子状にします。襟足が見えるように、できるだけ上の方でまとめましょう。
- ピンで固定: Uピンやアメピンを使い、巻き込んだお団子を地毛にしっかりと固定します。
- 余った毛先を処理: 余った毛先は、お団子の中に隠すか、軽く巻いて自然に垂らすことで、編みおろし風のニュアンスを出します。
- バランスを整える: 全体の形を整え、必要であればヘアスプレーで固定します。
- 飾りをつける: お団子の下部分やサイドに、大きめの飾り(かんざし、コームなど)を付けると華やかです。
4. アレンジを成功させるためのコツと注意点
- 練習あるのみ! 最初はうまくいかなくても、何度か練習するうちにコツを掴めます。本番前に一度試しておきましょう。
- 鏡を有効活用: 手鏡を使って、後ろ姿やサイドからの見え方もチェックしましょう。
- ピンの止め方: ピンは「奥から手前」に差し込み、地毛をすくってから固定すると、しっかりと留まります。見えないように隠すのがポイントです。
- ヘアスプレーは必須: 仕上げにヘアスプレー(特にハードタイプ)を使うと、汗や湿気で崩れるのを防げます。
- 後れ毛は出しすぎない: 旬の後れ毛アレンジも可愛いですが、着物の場合は出しすぎるとだらしない印象になりがちです。顔周りに少しだけ、控えめに出すのがおすすめです。
- ヘアアクセサリーの選び方: 着物の色柄や格、TPOに合わせましょう。シンプルな着物には華やかな飾りを、柄物の着物には控えめな飾りを選ぶとバランスが取れます。振袖には豪華な髪飾りが似合います。
- 湿気対策: 雨の日や湿度の高い日は、ヘアスプレーをしっかり使い、湿気に強いアレンジ(きっちりまとめるなど)を選ぶと良いでしょう。
5. セルフでできる垢抜けスタイルまとめ
着物ヘアアレンジは、一見難しそうに見えても、基本とコツさえ掴めば、自宅で簡単に素敵な「垢抜けスタイル」を作ることができます。
うなじをすっきり見せ、後ろ姿のバランスを意識する。そして、着物の格や雰囲気に合わせた飾りを選ぶこと。
これらのポイントを押さえて、あなたにぴったりのセルフアレンジにぜひ挑戦してみてください。
自分でセットした髪で着物を着れば、きっといつも以上に自信が持て、着物でのお出かけが何倍も楽しくなるはずです!
(記事制作者:廣田 )