
普段着着物におすすめの履物!草履・下駄・雪駄の違いと選び方
はじめに
普段着着物を楽しむうえで欠かせないアイテムが「履物」です。履物は着姿の印象を大きく左右し、歩きやすさにも直結する重要なポイント。
とはいえ、着物初心者にとってはこんな悩みがつきものです。
- 草履と下駄はどう使い分ける?
- 普段着には何が合うの?
- 夏祭り以外でも下駄を履いていい?
- 雪駄は男性しか履けないの?
本記事では、普段着着物におすすめの履物である草履、下駄、雪駄の特徴・違い・選び方を徹底解説!
季節・コーディネート・用途に応じた最適な履物選びのコツも紹介します。
着物の履物はなぜ重要?歩きやすさと美しさを両立

洋装とは違い、着物では歩幅が自然と小さくなります。このため、履物は次の2点が非常に重要となります。
- 足を安定させる形状と素材であること
- 着物全体とバランスが取れていること
靴だとフォーマル度が下がりすぎてしまい、コーデが壊れてしまいます。逆に格の高い帯や着物に対して、履物がカジュアルすぎると不釣り合い。
つまり履物選びは、
「履き心地」×「見た目の格」を調和させることが大切
なのです。
履物の基本3種を知ろう

普段着着物でよく使われる履物は以下の3つです。
| 種類 | 格 | 主な用途 |
| 草履 | 中〜高 | お出かけ、フォーマル寄り、街歩き |
| 下駄 | カジュアル | 夏祭り、観光、普段着 |
| 雪駄 | カジュアル | 男性・粋な和装、町歩き |
それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。
【草履】普段着〜セミフォーマル対応の万能アイテム

草履の特徴
草履は、台が少し高く、鼻緒で固定して歩く履物です。
素材は布・合皮・革などさまざま。
草履は履いた時の姿勢や足運びが美しく見えることが大きな魅力です。
女性が着物を着る際、もっともよく選ばれる履物といえます。
草履の格と使い分け
草履は鼻緒・台の素材・装飾によって格が変わります。
| 格 | 特徴 | 着物の種類 |
| 高い | 金銀箔・布製の鼻緒、エナメル台 | 訪問着、色無地 |
| 中 | 落ち着いた柄や無地の鼻緒 | 小紋、紬 |
| 低い | カジュアル素材 | 木綿、普段着 |
普段着着物には光沢控えめな素材を選ぶのがおすすめです。
草履のメリット
- 疲れにくく歩きやすい
- シーンを選ばず使いやすい
- 着姿が上品になる
草履のデメリット
- 汚れが目立ちやすい
- カジュアルには堅苦しい印象になる場合も
草履がおすすめのシーン
- 街歩き・観光
- ちょっとした外食・観劇
- カジュアルな集まり
普段着着物の鉄板アイテムとして一足持っておくと安心!
【下駄】普段着の定番!浴衣だけじゃありません

下駄の特徴
木製の台を使用し、「カランコロン」と音を立てるのも風情ある履物。
浴衣のイメージが強いですが、木綿や紬などの普段着着物にも合います。
形状の違い
- 右近下駄:歩きやすい、普段使い向け
- 二枚歯下駄:伝統的で粋、足袋必須、上級者向け
木目や塗りの種類も豊富で、足元のおしゃれが楽しめます。
下駄のメリット
- 通気性がよく夏でも快適
- カジュアルで親しみやすい
- 価格が比較的手頃
下駄のデメリット
- 長時間歩くと足の裏が痛くなることも
- 革靴などと比べ滑りやすい
下駄がおすすめのシーン
- 夏祭り、花火大会
- 古民家カフェ巡り
- 観光や気軽なお出かけ
💡 浴衣以外にも下駄はOK!
木綿着物 × 下駄 = カジュアルで親しみやすい和装に
【雪駄】粋でカッコいい!和のストリートスタイル

雪駄の特徴
雪駄(せった)は、草履と下駄の中間のような存在。
台に革やゴザを用い、底には皮革が貼られていることが多いです。
もともと男性用が主流ですが、最近は女性にも人気が広がっています。
格
完全にカジュアル向けですが、上質な雪駄なら小紋にも対応。
雪駄のメリット
- 歩きやすく足への負担が少ない
- コーデが粋に決まる
- 通気性が良く夏に最適
雪駄のデメリット
- フォーマルには使えない
- 選ぶ素材によっては滑りやすい
雪駄がおすすめのシーン
- 和イベントや芸術鑑賞
- 古民家や城下町観光
- 男性の普段着着物全般
男性の着物デビューは雪駄から始める方も多い!
【履物比較表】草履・下駄・雪駄の違いを一目で!
| 履物 | 格 | 歩きやすさ | 季節性 | 似合う着物 | 音 |
| 草履 | 中〜高 | ◎ | 通年 | 小紋〜訪問着 | 静か |
| 下駄 | 低〜中 | △〜○ | 夏向け | 木綿・紬 | カランコロン |
| 雪駄 | 低〜中 | ○ | 春夏秋向け | 男性着物・普段着 | 静か |
用途に合った履物を選ぶことで、快適さもおしゃれ度も段違いです。
サイズ選びのコツ
和装の履物はかかとが0.5〜1cm出るのが美しいとされています。
📌理由
- 歩きやすく姿勢が整う
- 着物らしいしなやかな歩き方になる
鼻緒のフィット感も非常に大切です。痛みが出る場合は、鼻緒を緩めてもらいましょう。
季節で使い分ける履物
| 季節 | おすすめ |
| 春 | 草履・雪駄 |
| 夏 | 下駄・雪駄・夏草履 |
| 秋 | 草履・雪駄 |
| 冬 | 草履(防寒草履も) |
特に夏は下駄の軽快さが活きます。
シーン別おすすめ履物
| シーン | 最適な履物 |
| デート・街歩き | 草履 / 雪駄 |
| 観光・散策 | 下駄 / 雪駄 |
| ちょっと上品にしたい時 | 草履 |
| 夏のイベント | 下駄 |
| 男性の普段着着物 | 雪駄 |
どれを買うべき?初心者向けセット
まず揃えるなら…
✅ 草履(普段着寄り):全年通じて使える
次に
✅ 下駄(夏用)
必要であれば
✅ 雪駄(粋な街着用)
この順が失敗しない選び方です!
履物を長持ちさせるケア方法
- 下駄は湿気を避けて保管
- 草履は乾いた布で拭き取り
- 鼻緒を適宜調整
- 台が削れたら修理へ
履物も大切に扱うことで「着物時間」がもっと楽しくなります。
普段着着物におすすめの履物まとめ
普段着着物をもっと楽しく、もっと快適にするには履物選びが重要です。
- 草履:普段〜セミフォーマル、万能&歩きやすい
- 下駄:カジュアル、夏や観光向け
- 雪駄:粋なコーデ、男性や町歩きに最適
それぞれの特徴を理解し、
シーン×季節×着物の格
に合わせて選ぶことで、自然と着姿が美しく整います。
お気に入りの履物を見つけて、あなたの着物ライフをさらに広げてみてください✨
(記事制作者:廣田 )
