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着物を着て古民家カフェ巡り:レトロモダンを楽しむ休日

着物を着て古民家カフェ巡り:レトロモダンを楽しむ休日

都会の喧騒を離れ、時間の流れがゆっくりと感じられる場所で過ごす休日。

そんな特別な一日に、日本の伝統美である着物をまとってみませんか?

今回提案するのは、着物を着て古民家カフェを巡るという、なんとも趣深い休日の過ごし方。

古き良き日本の面影を残す空間と、現代のセンスが融合した「レトロモダン」な魅力を存分に楽しみ、心豊かなひとときを過ごしましょう。

この記事では、着物で古民家カフェ巡りを楽しむための着物の選び方、コーディネートのヒント、カフェでの振る舞い、そして古民家カフェの魅力までを深掘りしてご紹介します。


着物と古民家カフェ:最高の組み合わせが織りなす「レトロモダン」

なぜ、着物と古民家カフェはこれほどまでに相性が良いのでしょうか。

その答えは、両者が共有する「レトロモダン」という概念にあります。

古民家カフェは、昔ながらの日本の家屋の骨格を残しつつ、現代的なカフェの要素を取り入れた空間です。

土壁や梁、障子といった伝統的な建材が醸し出す温もりと、モダンな家具や照明、そして淹れたてのコーヒーの香りが混じり合い、懐かしさと新しさが同居する独特の雰囲気を生み出しています。

一方、着物もまた、伝統的な衣装でありながら、色柄や帯、小物合わせによって現代的なアレンジを楽しむことができるファッションです。

特に、アンティーク着物やヴィンテージ着物、あるいは現代の作家が手掛けるポップな柄の着物などは、まさに「レトロモダン」なテイストを体現しています。

この二つが融合することで、まるで時を超えたような、絵になる世界が広がります。

着物のしっとりとした佇まいが古民家の風景に溶け込み、日常を忘れさせる非日常の空間へと誘ってくれるでしょう。


古民家カフェ巡りにぴったりの着物選び

古民家カフェ巡りの着物は、フォーマルな場に着る着物とは異なり、リラックスして楽しめるカジュアルなものがおすすめです。

動きやすさやお手入れのしやすさも考慮すると、以下の着物が良いでしょう。

1. 小紋(こもん)

  • 特徴: 全体に同じ柄が繰り返し染められている、最もポピュラーな普段着の着物です。古典柄からモダンな柄まで種類が豊富で、色や柄の選び方で雰囲気を大きく変えられます。
  • おすすめポイント: 華やかさがありながらも、訪問着などと比べて気兼ねなく着られる点が魅力です。レトロな柄や、可愛らしいモチーフの小紋を選ぶと、古民家カフェの雰囲気にぴったり合います。
  • コーディネート: 半幅帯や名古屋帯を合わせ、帯締めや帯揚げで差し色を入れると良いでしょう。

2. 紬(つむぎ)

  • 特徴: 先染めの糸を織り上げて柄を表現する織りの着物で、独特の節(ふし)のある素朴な風合いが魅力です。丈夫でシワになりにくく、着心地も良いのが特徴です。
  • おすすめポイント: 素朴で温かみのある風合いが古民家の趣とよく調和します。大島紬や結城紬のような高級なものから、普段使いしやすいカジュアルなものまで幅広くあります。
  • コーディネート: 織りの名古屋帯や染めの名古屋帯など、素朴な風合いの帯を合わせると素敵です。

3. 木綿着物(もめんきもの)

  • 特徴: 綿素材で作られた、文字通りの普段着の着物です。自宅で洗濯できるものが多く、吸湿性にも優れているため、気軽に楽しめるのが最大のメリットです。
  • おすすめポイント: カジュアルで親しみやすい雰囲気が、古民家カフェのくつろいだ空間に溶け込みます。縞や格子、可愛らしい小紋柄などが豊富です。
  • コーディネート: 半幅帯やカジュアルな名古屋帯を合わせて、リラックスした着こなしを楽しみましょう。

4. アンサンブル(着物と羽織のセット)

  • 特徴: 着物と羽織が同じ生地や柄で作られているセットです。
  • おすすめポイント: 羽織があることで、肌寒さを感じた時にさっと羽織れたり、着物の汚れ防止にもなります。また、着物だけよりもこなれた印象になり、レトロ感を演出するのに役立ちます。

帯と小物選びのヒント

  • : 軽くて締めやすい半幅帯名古屋帯がおすすめです。レトロな柄や、少し遊び心のあるデザインを選ぶと、より一層雰囲気が高まります。
  • 帯揚げ・帯締め: 着物の色柄とバランスを取りつつ、差し色になるような鮮やかな色や、アンティーク風の趣のあるものを選ぶと、全体のコーディネートが引き締まります。
  • 足元: 草履はもちろん、歩きやすさを重視するなら、可愛らしいブーツレースアップシューズを合わせると、一気に「レトロモダン」な着こなしになります。足袋もレース足袋や柄足袋など、遊び心のあるものを選ぶと楽しいでしょう。
  • バッグ: レトロながま口バッグや、竹製の籠バッグ、革製のアンティーク風バッグなど、着物と古民家カフェの雰囲気に合うものを選びましょう。
  • 髪飾り: 大正ロマンを感じさせるような大きなリボンや、つまみ細工の髪飾り、シンプルな簪(かんざし)などがおすすめです。

着物で古民家カフェ巡りを楽しむための準備と心得

着物でのお出かけは、洋服とは異なるちょっとした準備と心構えが必要です。

事前準備

  1. 着付けの練習: 自宅で着付けをする場合は、事前に練習しておきましょう。特にお出かけ前は時間に余裕を持つことが大切です。着付けに自信がない場合は、着付けサービスを利用するのも良いでしょう。
  2. 天候の確認: 雨予報の場合は、雨ゴート(レインコートのような着物用の上着)や防水加工の足袋カバーを用意しておくと安心です。
  3. 持ち物の準備:
    • 携帯品: 財布、スマートフォン、ハンカチ、ティッシュなど、必要最低限のものをコンパクトにまとめましょう。
    • メイク直し: 落ちにくいリップなど、最低限のメイク直し用品。
    • 予備の足袋: 万が一汚れたり濡れたりした時のために。
    • 着物クリップ: 食事の際に袖を留めたり、何かと便利です。
    • エコバッグ: お土産などを購入した時に便利です。
  4. 古民家カフェのチェック: 行きたいカフェの営業時間、定休日、混雑状況、座席の種類(座敷かテーブルか)などを事前に調べておくとスムーズです。特に座敷席が多いカフェでは、座り方の練習をしておくと安心です。

カフェでの振る舞いとマナー

着物を着ていると、どうしても動きに制限が出たり、周囲の目を引いたりすることがあります。

スマートに古民家カフェを楽しむためのポイントを押さえておきましょう。

  1. 入り口での注意: 段差や敷居に注意してゆっくりと入りましょう。下駄や草履はきちんと揃えて脱ぎます。
  2. 座席での振る舞い:
    • 椅子に座る場合: 帯が潰れないように、浅めに腰掛け、背もたれに寄りかからないようにしましょう。帯枕と背もたれの間にクッションなどを挟むと、帯の型崩れを防げます。
    • 座敷に座る場合: 正座が基本ですが、無理な場合は横座りや立て膝でも構いません。帯が畳に触れないように、少し前に重心を置くか、帯の下にハンカチなどを敷くと良いでしょう。
  3. 食事をする場合:
    • 袖の処理: 食事中に袖が邪魔にならないよう、着物クリップで袂(たもと)を帯に留めたり、帯締めなどに挟んだりしましょう。
    • 姿勢: 猫背にならないよう、背筋を伸ばして食べることを意識しましょう。
    • 食べこぼし: 食べこぼしは着物の大敵です。ナプキンやハンカチを膝の上に広げて、慎重に食事を楽しみましょう。
  4. お手洗い: 着物を汚さないよう、裾を持ち上げるなど注意が必要です。特に帯が長い場合は、帯を汚さないように気をつけましょう。
  5. 写真撮影: 古民家カフェの雰囲気と着物姿は、最高のフォトスポットです。他のお客様の迷惑にならないよう、マナーを守って撮影を楽しみましょう。お店の方に声をかけて、撮影許可を得るとより安心です。

周囲への配慮

着物は洋服よりも場所を取るため、混雑している場所では周囲への配慮を忘れないようにしましょう。

狭い通路や階段などでは、譲り合って行動することが大切です。


着物で巡る!おすすめ古民家カフェの魅力

日本全国には、個性豊かな古民家カフェが点在しています。

ここでは、古民家カフェの主な魅力をいくつかご紹介します。

1. 趣のある空間デザイン

古い家屋の持つ歴史と、現代的なカフェの要素が融合した空間は、まさに唯一無二。

太い梁や土壁、障子越しの光、縁側など、日本の伝統的な建築美を随所で感じることができます。

アンティークの家具や調度品、手入れの行き届いた庭なども、古民家カフェならではの魅力です。

2. 心安らぐ時間と雰囲気

都会の喧騒から離れた静かな場所にあることが多く、時間の流れがゆっくりと感じられます。

JAZZやクラシック音楽が静かに流れていたり、小鳥のさえずりが聞こえたりと、五感でリラックスできる空間です。

着物を着ていると、その空間にさらに溶け込み、日常を忘れさせてくれるでしょう。

3. こだわりのメニュー

古民家カフェでは、地元の食材を使った手作りのランチやスイーツ、丁寧にハンドドリップで淹れたコーヒーや、こだわりの日本茶など、質の高いメニューを提供していることが多いです。

器にもこだわっているお店が多く、目でも舌でも楽しめます。

4. 地域の歴史や文化を感じる

多くの古民家カフェは、その土地の歴史や文化を色濃く反映しています。

かつては商家だったり、武家屋敷だったり、あるいは農家だったり、それぞれの建物が持つ物語に触れることができます。

お店の方から地域の歴史を聞くのも楽しい体験です。

5. 写真映えするロケーション

着物姿で佇む古民家カフェは、どこを切り取っても絵になります。

インスタグラムなどのSNSでも人気が高く、美しい写真を撮りたい方にもおすすめです。

四季折々の庭の風景や、窓から差し込む光など、様々な表情を見せてくれます。

古民家カフェを探すヒント

  • 観光情報サイト: 各地の観光情報サイトで「古民家カフェ」と検索すると、多くの情報が見つかります。
  • SNS(Instagramなど): 「#古民家カフェ」「#着物カフェ」「#レトロモダン」などのハッシュタグで検索すると、おしゃれなカフェや着物姿の写真を見つけることができます。
  • 雑誌・書籍: 着物雑誌やカフェ専門誌、地域のガイドブックなどでも特集が組まれることがあります。
  • 地域性: 京都の町屋カフェ、鎌倉の古民家カフェ、金沢の茶屋街カフェなど、歴史ある街には多くの古民家カフェが存在します。

着物で古民家カフェ巡り:休日の過ごし方モデルコース

ここでは、着物で古民家カフェ巡りを楽しむための一日のモデルコースを提案します。

午前:着物で街歩きと第一のカフェタイム

  1. 午前9:00〜10:00 着付けと身支度: 自宅または着付けサービスで着付けを済ませます。時間に余裕を持って、ヘアセットやメイクも整えましょう。
  2. 午前10:00〜11:00 目的地の街へ移動: 電車やバスなど公共交通機関を利用して目的地へ向かいます。移動中も着物姿を楽しんでください。
  3. 午前11:00〜12:30 第一の古民家カフェへ: まずは、落ち着いた雰囲気のカフェでモーニングや軽めのランチを楽しみましょう。古民家の趣を味わいながら、今日一日の計画を立てるのも良い時間です。

午後:レトロモダンな空間でランチと散策

  1. 午後12:30〜14:00 街の散策: カフェを出て、周囲の歴史的な街並みを散策します。着物姿で歩くことで、普段とは違う視点で景色を楽しめるはずです。小さな骨董品店や雑貨店を覗いてみるのも楽しいでしょう。
  2. 午後14:00〜15:30 第二の古民家カフェでランチ: 趣の異なる二軒目のカフェへ。ここでは、地元の食材を使ったこだわりのランチをじっくりと味わいます。食後は、店内でゆっくりと読書をしたり、友人とおしゃべりしたりと、自分だけの時間を過ごしましょう。
  3. 午後15:30〜17:00 癒しのティータイムと写真撮影: 食事の後は、こだわりのコーヒーや日本茶でティータイム。窓から差し込む光の中で、着物姿の素敵な写真を撮り合うのも忘れずに。お店の方におすすめのフォトスポットを尋ねてみるのも良いでしょう。

夕方:名残惜しい時間を締めくくる

  1. 午後17:00〜18:00 帰り支度と名残惜しい散策: 最後に、もう一度カフェの空間や街並みをじっくりと目に焼き付けます。お土産に、カフェで使われていた器や地元のお菓子を購入するのも良い思い出になります。
  2. 午後18:00〜 帰宅: 充実した一日の余韻に浸りながら、自宅へと戻ります。

着物を着て古民家カフェ巡りまとめ

着物を着て古民家カフェを巡る休日は、単なるお出かけ以上の価値を持っています。

それは、日本の美しい伝統文化に触れ、ゆっくりと流れる時間の中で心を癒し、そして自分らしい「レトロモダン」なスタイルを表現する、贅沢な体験です。

この特別な休日を通して、あなたはきっと、着物の奥深さや古民家カフェの温もり、そして何よりも「日常の中に非日常を取り入れる」ことの豊かさを実感するはずです。

さあ、あなたもこの週末、お気に入りの着物をまとい、心安らぐ古民家カフェを訪れてみませんか?

きっと、忘れられない素敵な思い出と、心豊かな発見が待っていることでしょう。

(記事制作者:廣田 )

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